欺瞞の宴、紺色の訪問者

―――それは、まだ管理人がエイプリルフールネタに挫折し、失踪している時に遡る―――



ドロシー>あー暇。暇だわ。どうせすぐ帰ってくると思ってたのに全く音沙汰なし。流石に管理人不在のサイトなんてのは聞いたこと無いし、そろそろ新しい管理人でも探そうかしら……。



コンコン(ドアをノックする音)



ドロシー>……帰ってくるの遅すぎるのよ……。



ガチャッ(ドアを開ける)


ドロシー>……?

超長文&駄文につき注意。




ドロシー>ああ、これはこれはあみ美お嬢様、こんにちは。
あみ美>こんにちは!……あれ、件さんは?
ドロシー>それが何か書置きを遺してどこか行ってしまって……。
あみ美>ふーん……ドロシーちゃんもタイヘンだね……。
ドロシー>いえいえそんな事無いですよ、別に私一人でもやっていけますし。ところでお嬢様、後ろのその娘は……?
あみ美>あ、忘れてた!そうそう、この娘の事でちょっと頼み事があって……とりあえず中、入っていい?
ドロシー>どうぞどうぞ、ウチは余り広くないけど……外はまだ寒いですし。
あみ美>お邪魔しまーす!



〜〜〜



ドロシー>お茶、如何ですか?
あみ美>すっごい!アールグレイだ!
ドロシー>ゴスロリに緑茶は似合いませんからね、こう言うの細かく雰囲気を合わせないといけないんですよ。
あみ美>ふーん。ところでさっきから思ってたんだけど、そんな私に敬語とか使わなくていいよ?堅苦しいし……それにドロシーちゃんの敬語って何か、わざとらしいよ?
ドロシー>そう?ならいつも通りの話し方をさせて貰うわね。社交的に必要なのもあるけど……ほら、敬語って何か偉そうじゃない?使ってると人より上にいるような気がして優越感に浸れるのよ。だから使ってるの。
あみ美>(すごいひねくれた理由だ……)
ドロシー>で、私に何の用があるの?
あみ美>うん、じゃあ本題に入るね。ドロシーちゃんにちょっと頼みたい事があるんだ。
ドロシー>あまり力にはなれないと思うけど、何、言ってみて。
あみ美>やる事はそんなに難しい事じゃないよ。この娘をちょっとドロシーちゃん所に置いて貰おうと思って。
ドロシー>この娘って……ずっと貴方の後ろにくっついて離れないその娘?
あみ美>うん、紹介するね。この娘の名前は、「すくっとみうみう」ちゃんって言うの!
ドロシー>すくっとみうみう……噂には聞いていたけど……この娘が?
あみ美>そう。可愛いでしょ?でも可愛すぎて色んな悪い人達から追われてて大変なの。変態紳士とか、自分のサイトのマスコットにする為に捕まえようとする誘拐犯とか、よく分からないニセモノとか……。
ドロシー>会ったことは無いけど前者二つには思い当たるフシがあるわ……。
あみ美>だからドロシーちゃん所に少しの間だけかくまって欲しいんだ。
ドロシー>ちょ、ちょっと待って、よりによってなんでウチな訳?
あみ美>ドロシーちゃんの家が一番安全かなぁと思って……。
ドロシー>まだ出来て一ヶ月弱のウチが何で安全なの!?
あみ美>それは言いにくいけど……あまり知名度がないし……。
ドロシー>な゛っ……。
あみ美>お願い!この娘を置いてあげて!変な人に捕まったら何されるか分からないし!
ドロシー>……わかったわよ。一応お嬢様には色々世話になったし……。
あみ美>ありがとう!やっぱりドロシーちゃん優しいね!
ドロシー>……。
あみ美>あ、そろそろ時間だ……ウチもブログの更新しなきゃいけないし、そろそろ私帰るね。
ドロシー>あら、早いのね。
あみ美>うん、あまり長居しても迷惑だろうし……楽しかったよ!ありがとう、ドロシーちゃん!
ドロシー>どーも。私はあまり楽しくなかったけど。



〜〜〜



ドロシー>……で、少しの間私の家で軟禁……もとい、かくまう事になったんだけど。
みう>……。
ドロシー>……。
みう>……。
ドロシー>……何かしゃべりなさいよ。
みう>……。
ドロシー>……私あまり人付き合いとか得意じゃないって言うか寧ろ嫌いだから見ず知らずの女の子に話す事なんて何も無いんだけど。
みう>……ぃ……。
ドロシー>何だって?
みう>さむい……。
ドロシー>そりゃあ春夏秋冬関係なしにスク水着てたら寒いときもあるでしょうね……何か着替え探してくるからちょっと待ってなさい。
みう>やだ!
ドロシー>え?
みう>やだ!みう、このままがいい!
ドロシー>随分こだわるのね……いいわ、上から羽織れるようなの探してみるから。



〜〜〜



ドロシー>……。
みう>……。
ドロシー>ウチの管理人の趣味の物しかなかったから、適当に選んだけど……
みう>……。
ドロシー>スク水にマントは変態的ね……。



コンコンコン(ドアをノックする音)



ドロシー>誰よ……このタイミングで人が来たら場がかなりカオスになるんだけど……。



ガチャッ(ドアを開ける)



すくみう>初めましてドロシーたん!スク水万歳!
ドロシー>げぇっ変態!
すくみう>何を言う!僕は変態じゃないよ!仮に変t
ドロシー>あー分かった分かった、私はゴスロリ派だからそういう勧誘とか興味ないのよ。用が無かったらさっさと帰りなさいこのクマ吉野郎!
すくみう>用?用ならあるよ!新しくサイトを作ったって言うからその開設祝いにこのスク水
ドロシー>いらないわよそんな物!ゴスロリ派だっつってんでしょ!
すくみう>えー折角サイズ合わせて買ってきたのに……。
ドロシー>初めて会うのにどうやってサイズ合わせたのよ!?
すくみう>そこはほら、妄想でだな――
ドロシー>うぅわ、キモッ!
すくみう>じーーっ……
ドロシー>……な、何よそんなにじっと見て……
すくみう>Cカップだったか……惜しいな……
ドロシー>キャァァァァッ!どこ見てんのよ!変態変態変態!
すくみう>何を言う!僕は変態じゃないよ!仮に変t
ドロシー>帰れ!
すくみう>いいや帰らないね!
ドロシー>ウチは三人も人が入ったら狭くて仕方が無いの!
すくみう>三人……?まさか、この家の奥に私のまだ見ぬスク水少女が――
ドロシー>あーあんな所にスク水がー(棒読み)
すくみう>な、なんだってー!待ってろスク水ううううぅぅぅぅぅっ!



バタンッ!(ドアを閉める)



ドロシー>……疲れた……。
みう>……大丈夫?
ドロシー>ええ、ヤツの向かった先には「ルルーシュランペルージ式崩落のステージ」を仕込んで置いたから、多分しばらくは足止めできると思うわ。
みう>それはやりすぎなんじゃ……。
ドロシー>そんな事ないわよ!大体貴方アイツに捕まったらどうなるかわかってるの?
みう>どうなるの?
ドロシー>喰われる。色んな意味で。
みう>くわれる?
ドロシー>ええ。きっと色んな事されるわよ……見て遊んで、触って遊んで、聴いて遊んで、嗅いで遊んで、舐めて遊んで、弄んで……



ドンドンドン!(ドアをノックする音)



ドロシー>今度は誰?ったく、今日は随分と客が多いのね……。



ガチャッ(ドアを開ける)



ルイナ>すくっとみうみうは何所だ!
ドロシー>げぇっ変態!
ルイナ>そうです、わたすが変なおじさんです、ってちゃうわ!誰が変態だコラ!
ドロシー>知らないわよ、挙動も目つきも雰囲気もどっからどう見ても変質者でしょうが!
ルイナ>ええい、うるさい!この家の中にすくっとみうみうが居るはずだ!早く彼女を出せ!
ドロシー>すくっとみうみう?ウチにはそんな住人居ないけど?
ルイナ>とぼけるでない!私のメカまなくん2号が確かにこの家に居ると言っていたのだっ!
ドロシー>メカまなくん2号?
ルイナ>そうだ!我が技術を結集して作り上げた最強の、まさに「まなくん」を超える「まなくん」なのだ!そのメカまなくん2号の検索結果では、ここにみうたんが居ると出ていたのだ!
ドロシー>はぁ……?貴方の技術力はよく知らないけど、その検索結果は外れてるわよ?
ルイナ>ふん、ココまで来て尚嘘をつくとは、余程中に入れたくないと見える……良かろう、ならば力ずくで通るまで!出でよ!メカまなくん2号!



ガチョンガチョン
ウィーガチョンウィーガチョン



ドロシー>何コレ……3ゲットロボにまなくんの頭がついたみたい……。
メカまなくん2号>コンニチワ ボク メカマナクンニゴウ
ドロシー>声が福山潤!?
ルイナ>どうだ!寸分違わずまなくんソックリだ!
ドロシー>それ、寸分合わずの間違いじゃない?
ルイナ>ええいゴチョゴチョとうるさいヤツめ!メカまなくん2号!この小娘をつまみ出せ!
メカまなくん2号>マ゛ッ!!
ドロシー>痛たたたたたたたた!ちょ、何すんのよ!コラ、人の家に勝手に入らないでよ!
ルイナ>見つけたぞみうたん!この娘が居れば私も真のオメガニュースサイターに……
ドロシー>と、所でさぁ……
ルイナ>ん、何だまだ居たのか。
ドロシー>……私も一応VNIっていう……サイトのマスコットみたいな者なんだけどさ……私とかじゃ駄目なのかなぁって言う……。
ルイナ>あー駄目駄目。全然駄目。マスコットとしては失格。チミじゃあアクセスアップは期待出来ないね。
ドロシー>な゛っ……
ルイナ>やはり我がサイトのマスコットはみうたんでなければ!さぁみうたん!私の所へおいで!
ドロシー>……たま……よ……
ルイナ>ん?何だって?
ドロシー>……頭……冷やすよ……?



〜〜〜



?>……しかし、あんた子持ちなんだろ?よくこんなスキルなんてもってるな……。
?>我が子を守る為には、対戦車ライフルの扱いぐらい出来て当然です。
?>いや、それはない。
?>他にもサバイバルナイフは必須科目として、ショットガン、アサルトライフル、あとブービートラップの作り方も―――
?>目標確認。マンション二階の窓。
?>こちらからも捕捉しました。間違いない、「むくっとむうむう」です。
?>風は無い。狙撃にはもってこいの日だ。撃てるか?
?>ええ、準備は出来ています。しかし確実に当てるにはもう少し距離が近い方が良いかと。
?>分かった。奴が窓に近づいたタイミングで撃つ。いいな?
?>了解。



〜〜〜



ドロシー>マスコット失格とか言いやがって!許さない!絶対許さない!ちょっと歯ァ食いしばれこの野郎!
ルイナ>メカまなくん2号、その女を捕まえろ!
メカまなくん2号>マ゛ッ!!
ドロシー>ちょ、何すんのよ、離しなさいよこの鉄ダルマ!
ルイナ>メカまなくん、絶対にその女を放すなよ!……よし、これで邪魔するものは無くなった……さあ、るいんずめもりぃの永遠の繁栄と安泰とアクセスアップ、そしてついでに私の慰み者として、すくっとみうみうたん、ゲットォォォォォォォォォッッッッッ!!!


バリャアアアアンッッッ!!!(ガラスが割れる音)


ルイナ>ゴゲファッ!?
ドロシー>何!?
ルイナ>コレは……成人用LLLサイズスク水!?クソッ……また奴らが……バタリ。
ドロシー>自分でバタリって言った……。



〜〜〜



?>ビンゴ!クリーンヒットだ!
?>「むくっとむうむう」、反応無し。任務完了です。
?>終わったな……今日はいい酒が呑めそうだ。



〜〜〜



みう>ドロシーおばさん、大丈夫!?
ドロシー>お、おばさんて……わ、私は大丈夫だけど、何かもうハチャメチャになっちゃったわね……窓、粉砕されちゃったし。
メカまなくん2号>マスター、バイタルサインロスト。コード『A.I−MANA=Ⅱ』、システムダウンします。
ドロシー>あ……こっちも機能停止した……。
みう>……この人達、どうするの?
ドロシー>そうね……とりあえず警察に報告って所かしらね。この駄目マシンはまだ使えそうだし……適当にすくみうの所にでも送りつけておこうかしら。それにしても酷く疲れたわ……なんだったのよ今日は……。



〜〜〜



で、その後はどうなったの?
ドロシー>特にコレと言って何も無く、平穏無事って所。翌日にはあみ美お嬢様が来て、みうを連れて帰って行ったわ。
ふーん……僕の居ない間に随分忙しいハメになってたんだね。
ドロシー>全く。お陰で退屈はしなかったけどね。



〜〜〜



エイプリル・フールネタ、如何だったでしょうか。勝手ながらネット上に実在する方々の名前を使わせていただきました。苦情などがありましたらすぐに消させて頂きます。
実の所、本来はもっと別のネタをやりたいと思ってました。コメ専時代に人様にぶん投げてきた他人(主に他サイト管理人)に中二設定をムリヤリつける(「ヴァリアブル性癖」とか「変態の群体」とか痛々しい能力を人につけてました。苦笑)と言うものをやっておりまして、それに以前からやっていた皆様のネタや悪ふざけを追加して一つの物語にしようと思っていたんですよ。その名も「超変小説『偽典・魔界症状シニカルるいな 紺色の聖杯戦争』」っていう(苦笑)。しかしまぁ、いかんせんネタが纏まらず頓挫、急遽別のネタを適当にでっち上げたものが今回のネタです。まぁもし出来てしまってもそれはそれはもうひっどい有様になった事は想像に難くないし、正直今日上げた物も色々と迷惑のかかりそうなネタなんで、あまり褒められた代物とは言えないんですが。

当然ながらこの話はフィクション、つまり全くの嘘です。実在の人物、サイトとは関係ないのでお間違えの無いように。

スペシャソーリーサンクス

すくぅうみうぎ
るいんずめもりぃ
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