架空の見せる希望、架空の見る展望

 

この架空(ユメ)はいつ覚めるのか。





巫女>お久しぶりでございます。真っ当に記事を書くのは5年ぶりになりますねぇ。いや、もしかしたらお久しぶりでない……?



メイド>残念ながら見てる人の半分は初対面、もう半分は存在を忘れていると思われますねー?



ゴスロリ>……一々自己紹介するのも面倒くさいから省略させてもらうわ。



〜〜〜




巫女>5年ぶりの活動として今回取り上げる話題は……ズバリ、「VTuber(バーチャルユーチューバー)」について!



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巫女>ニュースサイト系VNI(バーチャルネットアイドル)の末席としてゴスロリは何か意見あります?



ゴスロリ>5年も昔の話を蒸し返す気はないから別に……ただ、一種憧れみたいなモノはなくはないかしらね。



メイド>やっぱ自分も流行に乗ってちやほやされたいんですねー!?ちやを!ほやを!!



ゴスロリ>そうではなく……いや一概に否定はできないけれど、バーチャルでありながらテキストではなく動きと声で出力できるのは、単純なコンテンツの密度として上位なのだから、かくありたいと思う、という話。



ゴスロリ>それよりも今回は、架空存在のコンテンツ性や実在性が現実に近づいている現状についてもう少し語るべきかしら。



ゴスロリ>バーチャルとリアルの距離感が短くなりつつある現在は、若干の環境さえあれば誰でも両方向に行き来する事ができる。それはつまり「いつでも二つのパーソナリティをスイッチ出来る」という事でもある。今まではリアルのみのパーソナリティに縛られていた人間が、それとは別のものを、自分で選べる。……まだ完全に浸透しきっている訳ではないし、あくまで先への展望が含まれる考え方ではあるけれどね。



巫女>雑な言い方をすれば「別人になれる」ってことですね。でもそれだけなら今まででも十分だったのでは?ゴスロリよろしくVNIしかり、ネトゲネカマを演じるのも立派な別人では?



ゴスロリ>幅が違うのよ。VTuber、ないし最も先端の技術であるところのVRchatでの活動の幅の広さはVNIより広いし、ましてオンラインゲーム内のみで出来る事とは比較にならない。現実とほぼ変わらない様な活動範囲になるのもそう遠くはないかもしれないわ。



巫女>いずれ誰でもVR出来る時代になれば良いなあ……今あるパーソナリティが邪魔に感じる身としては、特に……。



ゴスロリ>そうね……けれど、コンテンツを配信する側として、コンテンツとしての活動になってくると、現実とほぼ変わらないという事は現実と同じ問題を引き起こす可能性もある。



メイド>あー、アレですね。パーソナリティの違いに関わらず、リアルとバーチャルの違いに関わらず、中に人間がいるというだけで人間臭い話題は出てくるのでありますねー……。



ゴスロリ>極端な話、今のバーチャルはコンテンツの中に「人間である」「中に人間がいる」といった原始的なレベルの個性まで希釈しているのよ。それは良くも悪くもアイドル的な要素ではあるけれど……。



巫女>人間ではないコンテンツが人間じみた事をするのに尊みがあるんや……二次元は二次元、三次元は三次元。でも二次元が三次元っぽい生活感をたまに出すと良くない?良いやん……?



ゴスロリ>こういう若干倒錯的な事を引き起こしたりする。どんなに希釈されても演者は人間なのを忘れてはいけない。けれど、それを前提にすると今度は……



メイド>人間はスキャンダル起こしますよー。人間ですからね!




巫女>人間のコンテンツは現実で足りてるからいらないんっすよぉ……一昨年には国民的アイドルグループが解散するし、先週は別の国民的アイドルグループもセクハラ問題するし……偶像(アイドル)って肩書きなのに全然奉れないし……リアルと比べてバーチャルアイドルはウンコしないはず。というかリアルアイドルがウンコする様なニュースはもうこりごりなんぢゃぁ……。



メイド>ウンコする様な実在性は綺麗じゃないからいらない、と。しかしながら残念ながら、バーチャルでも既に少なからずウンコを臭わせる問題は起きているんですねー。というか、ある種バーチャルならではの問題でもありますが。



巫女>いやウンコ臭わせんなや。




メイド>人間的、現実的である事が一種の「ケガレ」という認識において、一番事故を起こしやすいタイプの問題というと「顔バレ」ですねー。機材トラブルによって発生する可能性も高ければ、穿った一部の人種によるすっぱ抜きも狙いやすい。いやはや、事ここに至ってなおリアルのパーソナリティが足を引っ張るわけでありましてー。



巫女>何なんその穿った人種……アイドル見て夢見たくないねんか……?




メイド>お巫女さんみたいに誰もかれもが偶像崇拝している訳ではないのですよー。そういうのに興味がない人間にとっては、ウンコしてる所も含めてコンテンツの一環なのでありましてー。まぁ、この辺りに関しては5年ぐらい前から語っているので今回は省略しますね。



メイド>偶像(アイドル)に夢を求めても、いずれ目を覚まされる日が来るでしょう。




メイド>VTuberという界隈が広くなりつつある今、商業ベースへの移行にともなう「アイドル化」が始まっています。これがより進み、極端になっていけば、VTuberの「ケガレ」を栄養とした外部商業も勃興するでしょう……即ち、バーチャルゴシップの誕生ですよ!



ゴスロリ>…………まぁ、メイドの言う事はあくまで極端な例で、実際その様が生まれる程のラインに乗るのかどうかは現状でも未知数なのだけれど。



ゴスロリ>架空をパーソナリティにするコンテンツがどこまでを現実的にして、どこまでを非現実的にするか。今が線引きを決めるタイミングなのかもしれないわね。